教授
谷本 幸太郎
教授 谷本 幸太郎

-より良質な医療を提供するためにそれぞれに合った優しい治療を考えます-
矯正歯科治療を受けたいという方のニーズは一人ひとり違います。どのような治療を望まれているのか、しっかりと話を聞くことが大切と考えています。その上で、科学的な検査に基づく客観的な診断を行うことで、信頼性の高い治療を実践しています。治療の際には、ていねいな説明をこころがけています。

– お口の健康を通じて全身の健康を保ちます-

矯正歯科は、咬み合わせや歯並びの治療をする分野ですが、お口の健康を通じて全身の健康に寄与したいと考えています。しっかりとした咬み合わせの歯で、よく噛んで食べることは、成長期のお子様の発育にとっても大切なことです。また、きれいな歯並びはお手入れが簡単になり、生涯を通じてお口と全身の健康を維持しやすくなります。最近は、大人の方の矯正歯科治療のご希望が多くなっていますので、歯の裏側から治す「目立たない矯正」や、手術を併用する顎変形症の治療にも対応しています。お口の健康な方であれば、年齢に関係なく治療が可能になってきていますので、気軽にご相談いただければと思います。

– 連携医療により安心な医療を実現します-

大学病院の特長の一つは、連携医療です。歯周病や顎関節症がある場合でも、歯科の各専門科との連携により、複雑な治療に一つの病院でしっかりと対応できるのが、大学病院ならではの強みです。また、口唇裂・口蓋裂などの先天疾患の治療では、言語聴覚士や医科との連携も重要になってきますので、慎重に議論を重ねて治療方針を決定しています。診療科の枠を超えてチーム体制を作りますので、安心して治療を受けられます。

– 国際的な矯正歯科教室を目指しています-
広島大学歯学部は、「アジアに根ざした歯科医学・口腔健康科学の教育研究国際拠点」構想を掲げています。私たちの教室が一貫して取り組んできた事に、海外の研究・医療・教育機関との交流があります。多くの教室員を海外に派遣するとともに、世界中の国々から留学生を受入れ、活発な国際交流を図ってきました。私たちの教室で同じ釜の飯を食べた仲間が、今も世界中の国々で矯正歯科医や研究者として活躍しています。今後もさらに交流の輪を広げ、双方の学術的な発展を目指していきます。

– 高度先進医療を支える研究活動に力を入れています-
矯正歯科では、再生医療や遺伝子診断など、次世代の歯科医療を実現するためのさまざまな研究を行っています。医療の安全性と有効性を担保するために基礎研究から時間をかけて緻密にデータを積み重ね、本当に信頼性の高い形にして矯正歯科臨床に還元することを信条としています。教室員には、研究教育を通じてサイエンスの素晴らしさ、またこれを正しく医療に活用することの意義を伝え、一緒に学び成長していきたいと思います。未来の歯科医療界を担う若手研究者や矯正歯科医を育成し、地域医療に貢献できるよう、これからも努めて参ります。